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妻は23時36分に帰って来ました。 やはり男ができたようです。 帰りが遅くなったのは、今日もその男に抱かれていたようです。 しかもラブホに備え付けてあるシャンプーかボディソープの匂いをさせて帰って来ました。 妻が…朱実が普段は絶対につけない…使わないシャンプーの匂いです。 朝、朱実からメールが来て、返信したのですが、夕方まで朱実からの返信は無く、夕方にやっと返って来たメールには『遅くなるからご飯食べてて…』とだけしか書いてありませんでした。 それでも、帰って来るだけマシと言うか… なぜなら、慎太郎の奴隷だったときには、『やっぱり明日帰るから』…としか、大抵返事が来なかったのですから… 帰ってから、私はなるだけ怒らないように、声が大きくならないように聴きました。 否定すれば朱実の携帯メールにロックがかけられてることなど言うつもりでした。 さすがに、もう私の問に対して朱実は強く否定しませんでした。 最初はやんわりと私の問を話題を変えて誤魔化したりしていましたが、否定だけはしませんでした。 朱実が話題を変えて誤魔化したり、黙ったままで何も応えないときは私の言う事が当たっているときです。 そしてついに白状しました。 相手はmixiで知り合った男だそうです。 しかし、それ以外はその男も年齢も、どこに住んでるのか、会ったのかも、抱かれたのかも応えません。 ただの友達で彼氏ではないとだけしか応えません。 しかし、抱かれていたようなのは確かだと思います。 そして、朱実の身体のタトゥーやピアスを知った以上は、普通の彼氏彼女の関係ではないと思います。 また、延期になった甥っ子の運動会が次の日曜日にあるらしいからまた土曜日に実家に帰るそうです。 そのときもおそらくその男に会うでしょう。 その男は両親と妹がいて…と家族構成だけ朱実は口走りましたがそれ以上は黙ったままで、何を聞いても応えません。 来月の1日に私は病院に行く日なので、それまで帰って来なくていいよっ…と言いました。 そしたら朱実は少しキレ気味に 『帰って来るって!…何でよッ!…彼氏じゃないって!…』 と言いました。 私には解ります…その男が両親や妹と同居なんで家に行けないだけだと…だからラブホしかないんだと… もし、慎太郎のときみたいにその男が独り暮らしなら、朱実は押し掛け女房のようにその家に入り浸るでしょう…。 そして私は寝取られマゾとして、いつ帰るか分からない妻を待つことでしょう。 その話をすると、朱実は乳房を出して舐めて欲しいと言いました。 しかし、私は… 『他の男が吸った乳はいらない…ラブホのソープの匂いのする乳はいらない…』 と言いました。 朱実は諦めて台所に行き、黙って洗い物をし始めました。
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