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次の日の朝 昨夜まで降り続いた雨が、嘘のように晴れてた。 光輝が来たら、もう付き合えないって言おう。 麻衣に、全部話したら、 『美由が決めたことなら、何も言わないよ。』 って言ってくれた。 麻衣のことだから、わたしに気を使って、タカとは一緒にいなくなるだろうな。 「美由、大丈夫?」 「うん…。」 光輝、「嫌だ」とか言ってくれるかな? 「あっ、タカ、おはよっ。」 「おはよ。」 タカのほうを見ると、光輝がいない。 「タカ、光輝は?」 麻衣が訊く。 「光輝、休み。風邪引いたって。」 えっ?そうなんだぁ。風邪かぁ。じゃあ、1週間くらい来ないなぁ。心配だけど…。 ホッとしてる自分がいる。 「ったく、あいつバカだよ。昨日、傘持ってなくて、あの雨ん中、濡れて帰ったんだって。しかも、歩いて。どうせ、濡れるんだから、一緒だって。バカだろ?」 「えーっ!光輝の家、ここから結構あるよね。」 わたしのせい?…ううん、光輝が傘持ってなかったなんて、知らなかったもん。 「麻衣、美由ちょっと借りるな。」 「う、うん。」 タカは、わたしの腕を掴んで、引っ張って行く。 えっ!ちょっと…。 人気のないところに来て、タカは、わたしの腕を放した。 「何?」 「光輝と何があったんだ?」 やさしく、タカが言う。 「……。」 「美由?」 「知ってるくせに。」 「……?」 「光輝は、タカに何でも話すんでしょ。」 タカは、ため息をついて、前髪をかきあげる。 「光輝は、俺に何でも話したりしねーよ。」 「嘘。じゃあ、何でタカは、光輝のこと何でも知ってるの?」 「それな…、俺がいつもしつこく訊くからだよ。」 「えっ!…ほんと?」 タカが、こくりと頷く。 「昨日の夜だって…、まぁ、電話かけてきたのは、光輝のほうからだけど、『明日、学校行けねーわ』って言うから、どうしたんだって訊いたら、さっき教室で話したこと言って、そんなことするなんておかしいから、何かあったのかって訊いたら、美由と…って言いかけて、『いいんだ、もう、いいんだ』って、何回訊いても、そればっかりで。」 もう、いいって、光輝も、そう思ってるんだ。 「なぁ、何があったんだ、光輝と。」
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