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半分とちょっと食べ終わったところで、スプーンを持ってる手を止めた。 「光輝、もうやめとこ。」 口に持って行くと、無理して全部食べちゃうからね。 光輝が、いつもはすぐ片付けに行くのに、片付けに行かないわたしを見て言う。 「どうした?」 「ううん」 わたしは、首を横に振る。 いつも、片付けに行ってる間に吐くから。助けたいときに助けてあげれない。そばにいてあげたいときに、そばにいてあげれない。 光輝は、そんなわたしの気持ちをわかったのか、 「俺なら、今は、大丈夫。」 「えっ?」 「少し落ち着いてきてるから。ゴホッゴホッ」 「ほら、もー。」 いいんだ。洗いにくくなっても。 ほんとに、光輝は、すぐ吐きそうにはなかった。 それから、しばらくたって、光輝は、しきりに口を手で押さえ始めた。 息も荒くなってきた。 「光輝、気持ち悪い?吐きそう?」 光輝が、こくりと頷く。 わたしは、光輝の背中をさすった。ベッドの端を握りしめてる光輝の手を、ぎゅっと握る。 光輝は、ベッドのそばに置いてあるゴミ箱に顔を近づけた。 「ウエッ」 ボトボトボト 嘔吐物が、ゴミ袋をセットしたゴミ箱の中に落ちる。 「ハァ、ハァ、ウエッ」 ボトボト 光輝は、深呼吸を2回して。 「美由。もう、大丈夫。」 そう言われて、わたしは、さするのをやめた。
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