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片付けてきて、氷枕を替えた。 時々、咳き込む光輝の背中をさすった。 昼がきて、わたしは、お粥を作って、光輝は、お粥を食べて、また吐いて、ポカリを飲んで、またお粥が混じったのを吐いた。 その繰り返しで…。 夜、ゴミ箱を片付けてきて、光輝の熱を計る。 「美由。いつも、ごめんな。片付けさせて。」 「何言ってんの?今更。」 体温計が鳴って、わたしは体温計を見る。 「37度5分」 「もう大丈夫。」 はぁ?37度5分で、もう大丈夫?それって、慣れてるから?もー! 「まだ、完全に熱下がってないんだから、無理したらダメだよ。」 わたしが、少し怒ったように言うと、光輝は、フフッて笑って、 「はいはい。ゴホッゴホッゴホッ。」 「ほらぁ。」 でも、よかった。ここまで熱が下がって。 「なあ、美由。」 「ん?何?」 「家に連絡してるのか?」 「わたしの両親、今、旅行中なんだ。10日間。」 「えっ!」 「だから、あと4日は帰って来ないよ。」 「すっげぇタイミング。ゴホッゴホッゴホッゴホッ」 光輝が、咳をしながら言った。 「でしょー。だから、学校行かなくても、バレない。」 わたしの言葉を聞いて、光輝は、真顔になる。 「美由。明日は、学校…。」 「行かないよ。」 「行けよ。」 「嫌だ。」 「何で?」 「何でって、光輝のことが心配だからだよ。」 光輝は、黙ってしまった。
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