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彼氏腹痛小説 短編
1みり P-02B
01/11 01:17
短編で彼氏・男性の腹痛下痢中心のお話を書いていこうと思います
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返信数:91件

72yueye F11C
07/21 17:27
続きです。

ぐるるるっ…。

(あっ!!腹いっぱい食ったから、ちょっと催して来たみたいだな。もう昨日みたいなイヤな痛みもないし、多分大丈夫なはず…。)

俺は、ソファーから立ち上がると、リビングを出て、トイレに向かって歩いて行った。

「悠馬、ちょっとトイレ借りるな。」

トイレに入る前に、台所に居る悠馬に一応一言掛けた。

「陽斗、いちいちオレに断らなくてもいいよ。勝手に使えよ。」

トイレに入って、スリッパを履くと鍵をかけた。便器の蓋を上げてから、カチャカチャと金属音を立てながらベルトを緩めて、ズボンと下着を下ろすと、便座にゆっくりと座り込んだ。

軽く拳を握ると、腹に力を入れて、息んだ。

「う〜ん。」

腹圧で肛門から太くて大きな大便がゆっくりと少しずつ顔を出し始めた。

ニチニチニチ…。

(あっ、出る!!)

ズルズルズル、ボチャン!!

その巨体を現すと、自身の重さに耐えきれず、肛門を擦って、勢いよく産み落とされた。

「はぁぁぁぁ…。」

その何とも言われぬ感覚にブルッと身を震わせながら、深く息を吐き出した。

だが、その余韻に浸る間もなく、すぐに次の塊が、顔を覗かせた。

「ん!!」

ブリブリブリッ!!ポチャン!!

さっきよりも少し柔らかいものが、素早く出口を通過した。

「ふぅ〜。」

昨日とは違い、全く苦痛を伴わない心地よい解放感にホッと一息ついていると、股間から黄色いシャワーが噴き出し始めた。

チョロロロロ…。シャァァァァァ…。ピチョン、ピチョン…。

放尿も終わり、汚れた肛門を拭こうと思ったその時だった。

(あっ、まだ出る!!)

ブリッ!!ブッ!!ブピッ!!ポチャン!!ポチャン!!ポチャン!!

やや柔らかい小さな便塊が、弾丸のように続けて飛び出して来た。

中に溜まっていたものを出し尽くして、すっかり便に汚れてしまった肛門は、くぱぁ、くぱぁと収縮を繰り返していた。

(もう終わったみたいだな。はぁ〜、スッキリした!!)

俺は、出し切った解放感に暫くの間酔いしれていた。

ふと我に返ると、ウォシュレットのことを思い出して、スイッチを入れた。

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71yueye F11C
07/21 17:20
続きです。

リビングに戻ると、悠馬が昼食を準備してくれていた。

「あっ!!陽斗、ナイスタイミング!!ちょうど今、昼ご飯用意できたとこだよ。さあ、冷めないうちに食べてよ。」

「美味そうじゃん!!それじゃあ、いただきま〜す!!」

昨日の夕飯とは違って、しっかり味わって食べることができた。

悠馬の作ってくれた料理は、とても美味しかった。昨日、機械的に黙々と夕飯を食べてしまったことを激しく後悔した。昨日の味わい損ねた分を取り戻すかのように、お腹いっぱいになるまで、おかわりして食べた。

「ごちそうさま〜!!美味かった〜!!もう腹いっぱいだよ!!」

「お粗末様でした。はい、食後のお茶用意したよ。陽斗、元気になってよかった!!今日、一緒に買い物に行く約束してたけど、また今度にしようね。」

「そうだ!!俺、お前との約束のことすっかり忘れてた…。悠馬、悪りぃ!!それに心配かけてほんとゴメンな…。昨日、まさか悠馬に泣かれるなんて、夢にも思わなかったからさ…。」

「……。あっ!!全然気にしないで!!オレ、ちょっと片付けして来るね…。」

悠馬は、恥ずかしそうに赤らめた顔を横に背けながら、さっさと食べ終わった食器をお盆に載せて手に持つと、そそくさと台所に姿を消した。

(悠馬のヤツ、照れてるよ。昨日、俺の前で泣いたのが、相当恥ずかしかったんだな…。)

台所から聞こえて来る、悠馬が食器を洗うカチャカチャという音に耳を澄ませながら、俺は、ソファーに座ってゆっくり寛いでいる、そんな時だった。


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70yueye F11C
07/21 16:57
続きです。

どれくらい時間が経ってからだろうか?

俺は、悠馬に優しく起こされた。

「陽斗、もうすぐ昼ご飯ができるから、そろそろ起きなよ。」

「う〜ん。…悠馬、今何時?」

俺は、重たい瞼をこすりながら身体を起こすと、悠馬に訊ねた。

「もう11時だよ。うわっ!!寝癖スゴいね!!髪の毛、酷いことになってるよ。」

「マジで?」

「それに寝てる間に汗かいただろ?取り敢えずシャワー浴びて来なよ。」

「うん。そうする…。」

「昨日着ていた服、夜洗濯して、乾燥機かけておいたから、もう乾いてるよ。脱衣所に畳んで準備してあるから、シャワー浴びたら、着替えちゃいなよ。歯ブラシも新しいの用意おいたから、遠慮なく使って構わないからね。あと、今、着てる服は、また洗うから、洗濯籠に放り込んでおいてよ。」

「悠馬、ほんといろいろありがとうな…。」

俺は、布団から立ち上がると、風呂場に向かって歩いて行った。

シャワーを浴びてから身体を拭いて、歯を磨き終えると、悠馬が綺麗に洗ってくれた昨日の服に袖を通した。

昨日、悠馬がすぐに丁寧にこすり洗いしてくれたおかげで、幸いにも一切シミにもなっておらず、汚れも綺麗に落ちていた。あの嫌な臭いもすっかり消えていて、服からは柔軟剤の優しい香りが漂っていた。

さっきまで着ていた服と下着は、洗濯籠に放り込んでおいた。洗面台の鏡の前でドライヤーを使って髪を乾かしながら、髪型を整えると、悠馬の待つリビングに戻った。

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69yueye F11C
07/21 16:52
続きです。

俺は、慌ててトイレに駆け込んだ。綺麗に揃えられたスリッパを履くと、鍵も掛けずに直ぐ様ズボンのチャックを下ろした。

間一髪!!蓋と便座を同時に上げて、用を足す準備ができた瞬間、限界を迎えていた俺の膀胱は決壊した。

チョロロロ…。シャー…。ジョボジョボジョボ…。ビチャビチャ…。

股間から勢いよく噴き出したおしっこは、音を立てて、便器の中に溜まっていった。

(よかった!!どうにか間に合ったな…。)

俺は、安堵感と解放感に満たされて、ホッと一息つきながら、放尿し続けた。

トイレの中は、綺麗に掃除してあって、きちんと整頓されていた。ウォシュレット付きの便器の蓋には、洗濯された清潔なカバーが付けられていて、足元にも同じく清潔なマットが敷かれていた。それに加えて、タンクの上に置かれた芳香剤から仄かに心地よい香りが漂っていた。

チョロチョロ…。ピチャンピチャン…。

やがて勢いがなくなり、溜まっていたものもすっかり出尽くした。

軽く振って、雫を落とすと、ズボンのチャックを上げた。それから、便器の蓋を閉めて、水を流した。

洗面台で軽く手を洗って、備え付けのタオルで手を拭いた。スリッパを元通りにきちんと揃えると、トイレから出て、悠馬の待つ部屋に戻った。

「ふ〜、すっきりした〜!!悠馬、いくら切羽詰まってたとは言え、さっきは突き飛ばしちまって、悪かったな。」

「陽斗、どうにか間に合ったみたいだね。ほんとよかった!!いや、オレの方こそなかなか起きなくて、ほんとごめんな。」

「悠馬、もういいよ。お互い気にするのはやめようぜ!!何とか事無きを得たんだからさ。」

「陽斗、ありがとう。分かったよ。ねえ、まだ6時過ぎだし、もうちょっと寝る?」

「どうしよっかな?悠馬、今日、おじさんとおばさん、いつぐらいに帰って来るんだ?それまでには、俺も帰ってないと悪いしな。」

「多分夕方くらいだと思うけど…。」

「それなら、悪りぃけど、もう少し寝させてくれねえかな?俺、まだ眠いんだよな…。」

「そうだね…。オレも全然寝足りないや。日曜だし、もうちょっと寝てようよ。」

俺達は、再び布団に潜って、寝直すことにした。


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68yueye F11C
07/21 16:34
続きです。

チュンチュン…。チュンチュン…。

閉められたカーテンの隙間から日の光が差し込んで来て、俺の顔を照らしていた。

(眩しいな…。ん!?朝か?やべー、すげぇトイレ行きてぇ!!)

俺は、猛烈な尿意を感じて、目が覚めた。

瞼を開いた瞬間、目の前に悠馬のすやすやと眠る穏やかな顔があって、ちょっとびっくりした。

(あっ、そっか!!俺達、泣き疲れて、そのまま寝ちゃったんだ…。)

身体を起こそうとしたけど、悠馬が俺に寄りかかるようにして眠っていたので、身動きが取れなくなっていた。

(やべー、トイレ行きたいのに…。悠馬、気持ちよさそうに寝てるから、起こすのちょっと可哀想なんだけど、もう限界なんだよなぁ〜。しょーがないか…、よし!!)

「悠馬、悠馬!!ごめん、起きて!!俺、ちょっとトイレに行きたいんだ…。」

俺は、悠馬の肩を軽く揺すりながら、声を掛けた。

「う〜ん…。陽斗、うるさいな。何だよ!?むにゃむにゃ…。」

悠馬は、寝ぼけていて、なかなか起きてくれなかった。昨夜から溜まりに溜まったおしっこで俺の膀胱は、はち切れんばかりにパンパンに膨らんでいた。

(やべぇ、このままじゃあ漏れる!!イヤだ!!もう二度とあんな屈辱は味わいたくねえよ!!)

「悠馬、起きろよ!!起きてくれよ!!俺、もう我慢できないんだよ!!」

悠馬の顔をペチペチ叩きながら、必死になって起こした。

「陽斗、何すんだよ!?痛てぇな!!」

漸く悠馬は、目を覚まして、寝ぼけ眼をこすりながら、ゆっくりと身体を起こした。

「わっ!!何で陽斗がオレの横に寝てるんだよ!?あっ、そうか…。オレ達、昨日…。」

「悠馬、悪りいけど、ちょっとどいて!!俺、もう限界!!」

俺は、悠馬が話すのを遮り、軽く突き飛ばすような形で、ベッドから降りると、片手で股間を押さえながら、急いでトイレに向かって走った。

「陽斗の奴、トイレに行きたかったのか…。オレ、何か悪いことしちゃったな…。」

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67yueye F11C
07/21 16:31
続きです。

「ちょ、ちょっと…。陽斗、落ち着けよ!!もう大丈夫だからさ…。」

悠馬は、優しく俺の背中を叩きながら、慰めてくれた。

「ぐすっ…。…俺、今日のこと、すげぇショックだったんだ!!いくら洗っても洗っても、自分の身体がまだ汚れてるような気がして、汚らしく思えて来るんだ。」

「大丈夫!!陽斗は、もう汚くなんかないよ。ちゃんと風呂に入って、綺麗に洗っただろ?今日のことは、色んな不運が重なって起こったことだし、仕方なかったんだよ。だから、もう忘れて、ゆっくり休もう。な?」

「だけど…。」

そう言いかけて、悠馬に言葉を遮られた。

「陽斗、そんなに思い詰めて、泣くなよ!!オレは、お前がそんな顔してるのを見ていたくないんだ!!お前がそんなふうに落ち込んでると、オレまでツラくなって来るんだ。だから、早く元気になって、笑ってくれよ。」

そう言うと、悠馬は突然泣き出した。

「ううっ…。ううっ…。陽斗の大馬鹿野郎!!お前だけが独りツラいんだとばかり思うなよ!!オレだって、凄くツラいんだからな…。」

逆に悠馬に泣かれて、俺は驚きのあまり、一瞬涙が止まってしまった。

「悠馬、ごめん。もう泣かないでくれよ。俺が悪かったよ。なあ、悠馬〜!!」

ぐすっ…。ぐすっ…。

また涙が込み上げて来た。

暫くの間、俺達は、お互い声を上げて泣いていたが、いつの間にか二人共泣き疲れて、ベッドの中で二人寄り添うように丸くなって、寝入ってしまっていた。



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66yueye F11C
07/21 16:28
続きです。

「そうだよ。そのまさかだよ。オレだって、すげー恥ずかしかったんだ。だから、ずっと黙ってたのにさ…。それなのに、お前は、容赦なく突っ込んで来るしさ…。」

やっぱりあの時、悠馬は、俺がお漏らしして汚してしまったズボンとかパンツを洗ってくれてたんだ。いくら大親友だと言っても、赤の他人のウンチとおしっこにべっとりとまみれたパンツを手洗いするなんて、普通できることじゃない!!それをやってのける悠馬って、どんだけすげぇんだ!?

「洗うのイヤじゃなかった?」

「イヤに決まってんだろ!!気持ち悪りぃし、臭せぇし…。だけど、早く洗わないと、汚れ落ちなくなって、シミになるかもしれなかったから、仕方なく…。一応、ゴム手袋はめて、直接触ってないから、大丈夫だったよ。」

「…悠馬、ほんとごめんな…。俺のお漏らしの後始末なんかさせちゃってさ…。」

「陽斗、もういいよ…。さっきまた風呂場で泣いてたし、夕飯の時もぼーっとしてたし、お前まだ今日のこと、心に引き摺ってるんだろ?」

悠馬に核心を突かれて、ぴーんと張り詰めていた何かが俺の中で崩壊した。

「うわぁぁぁん!!悠馬〜!!」

次の瞬間、俺は立ち上がって、ベッドの上にいる悠馬に泣きついていた。

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65yueye F11C
07/21 16:24
続きです。

ベッドの横に敷かれた夏布団に潜り込むと、寝そべったまま近くにあった漫画を手に取って、読み始めた。

「陽斗、もう夜も遅いし、部屋の電気消してもいいか?」

ふと近くに置いてあった目覚まし時計に目を遣ると、もうすぐ日付が変わろうとしていた。

「悠馬、分かったよ。もう寝るよ。」

手に持っていた漫画を枕元に置くと、仰向けの状態に向き直った。

「じゃあ、電気消すよ。」

「うん…。」

パチッ…!!

辺りがぱぁっと闇に包まれる。天井の蛍光灯だけが暫くの間ぼんやりと青白い光を放っていた。

暫くすると、暗闇に目が慣れて来た。

悠馬がすぐ側で寝返りを打つ音が聞こえる。

「悠馬、まだ起きてる?」

「起きてるよ。陽斗、どうかした?」

「ごめん…。何でもないよ。何だかちょっと寝付けなくてさ…。」

「さっきリビングで小一時間くらい眠りこけてたクセによく言うよ!!」

「俺、さっきそんなに寝てたんだ…。感覚的には、20分くらいだと思ってた。」

「オレが風呂から上がって来たら、陽斗、うとうと居眠りしてるしさ。まだ陽斗の布団、敷いてなかったから、準備が出来たら、すぐに起こそうと思ってたんだけど、あんまりにも気持ちよさそうに寝てたから、そのまま少し寝かせてやったのさ…。」

「そうだったんだ…。悠馬、なかなか戻って来なかったからさ、気付いたらいつの間にか落ちてたんだよな…。悠馬って、結構長風呂なんだな…。だけど、さっきも随分時間かかってたよな?」

「ま、まあな…。えっ!?さっきっていつのことだよ?」

「風呂の準備をしてくれてた時だよ。」

「あ、あれは…。…ちょっとな…。」

悠馬が、言葉に詰まった。口調も少しおかしかった。

(あれれ!?何だか怪しいぞ…。)

「俺のこと放っぽいといて一体何してたんだよ?もしかして変なヤラシイコトしてた?」

「ば、馬鹿やろ!!…そ、そんなんじゃねえよ…。」

だけど、あの時の状況をもう一度思い返してみて、俺は、思わずはっとした。

「あっ!!…も、もしかして、…お、俺の…。」

俺は、あまりにも恥ずかしくて、後の言葉が続かなかった。電気が消えていてほんとによかったと思った。だって、悠馬に茹で蛸みたいに真っ赤になった俺の顔を見られなくて済んだんだからさ。


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64yueye F11C
07/21 16:19
続きです。

リビングに戻ると、食欲をそそられるような美味しそうな香りが鼻を擽った。悠馬が夕飯を用意してくれていたのだ。

「あっ、陽斗、湯加減どうだった?」

「……ちょうどいい温度だったよ。」

「そう。よかった〜。夕飯作ったんだけど、食べられそう?」

「う、うん…。身体が温まったみたいから、多分もう大丈夫だと思う…。」

さっき悠馬に風呂場で泣いているのを聞かれてしまった俺は、相当気まずく感じていて、何か目を合わすのも恥ずかしくて、返す言葉が少しぎこちなくなってしまっていた。

食事中も悠馬が、「美味しい?」とか「塩加減、どう?」とかいろいろと話し掛けて来たけど、俺は、時折相槌を打ちながら、ただ機械的にその場にある食べ物を口に運ぶばかりで肝腎の料理の味もあまりよく覚えていなかった。

「ごちそうさま。」

「お粗末様でした。はい、お茶淹れたよ。じゃあ、オレは、後片付けしてから、風呂入って来るね。陽斗、その間ゆっくりしててよ。」

「…分かった。」

食後に温かいハーブティーを出すと、悠馬は、お盆に載せた食器を持って、台所の方に歩いて行った。

ザー。カチャッ、カチャッ…。ジャー。

雑誌を読みながら、ぼーっとしていると、台所から洗い物をする水音が聞こえて来た。

(ほんとアイツ、何でもそつなくこなすな…。)

やがて水音が止むと、パタパタと浴室の方に歩いて行く足音が聞こえた。

疲れていたせいか、ぼーっとしているうちに急に睡魔に襲われた俺は、そのままソファーで眠りこけてしまっていた。

どれくらいの時間が経ったのだろうか?

「…陽斗!!…陽斗!!」

(遠くで誰かが俺のことを呼んでいる?誰だ!?もう、うるさいな!!)

「…斗!!おい陽斗、起きろよ!!こんなとこで寝てると、風邪ひくぞ!!」

重たい瞼を漸く開いて、俺の目に最初に映ったのは、俺の肩を揺すりながら、起こそうしている悠馬の姿だった。

「ん!?ここ、どこだ!?あっ、悠馬…。」

「"あっ、悠馬…"じゃねえよ!!寝ぼけんな!!オレの部屋のベッドの横に布団敷いたから、寝るんだったら、そこで寝ろよ!!」

「そ、そだな…。」

俺は、悠馬に促されるままにソファーから起き上がると、まるで母親に連れられる幼子のように手を引かれながら、悠馬の部屋まで歩いて行った。

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63yueye F11C
07/21 16:17
続きです。

「陽斗、バスタオルと着替え、ここに置いておくよ。後で洗濯しておくから、着ていた服、そのままにしておいて構わないからね。」

泣くことにすっかり夢中になってしまっていた俺の耳には、悠馬の声が全く届いていなかった。

「ねえ、陽斗、聞いてる?」

シャアアアア…。

ううっ…。ううっ…。

シャワーの流れる音に混じって、嗚咽する泣き声が風呂場に反響していた。

「陽斗、どうしたの?泣いてるの?」

ハッ!!

磨りガラスの扉越しに見える人影で漸く悠馬が脱衣所に居ることに気付いた俺は、何も言えずただ黙っていた。

「……。」

「陽斗、今日のこと、気にしてるのか?」

「…。」

「陽斗、あまり思い詰めない方がいいよ…。バスタオルと着替え持って来たから、オレ、もう戻るね。今日着ていた服は、後で洗っておくから、そのまま籠に入れたままにしておいていいよ。」

そう言うと、悠馬は、脱衣所から出て行った。

俺は、身体を洗い終えると、そのまま暫く湯船に浸かって、心身共に疲れ切った身体を温めた。

風呂場から出ると、悠馬の用意してくれたバスタオルで身体を拭き始めた。

気分的についさっきまで着ていた服にはもう一度袖を通したくなかったので、そのまま籠に入れたままにしておいた。身体を綺麗に拭き終わってから、悠馬が用意してくれた新品の下着とお日様に干したいい香りのするふわっとしたTシャツとハーフパンツを身に付けると、脱衣所から出てリビングに戻った。



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